屋根のメンテナンス時期

瓦屋根

メンテナンス(漆喰、締直し等)を定期的にしていれば何十年も持ちますが、その分維持費がかかります。

セメント瓦屋根

塗料が劣化するため、15年~20年に1度、塗装が必要です。

ストレート系屋根

7年~10年に1度、防水塗装が必要。20年以上経つと野地板も傷んでくるため、葺き替えが必要となります。

 

ガルバリウム金属屋根

外的要因がなければメンテナンスフリーです。

 

トタン金属屋根

7年~10年で塗り替えもしくは葺き替えが必要。

塗料の種類

アクリル樹脂塗料

無色透明で、高温における変色に強く、光沢保持性、保色性が大きいです。
電気絶縁性という特徴を持ちます。
屋根・外壁塗装の為の塗料としてはあまり使用されていません。
金額が安く、耐久年数が短いですので、定期的に点検・塗装が必要でしょう。

ウレタン樹脂塗料

もっとも一般的な塗料です。
耐摩耗性、たわみ性がよく、床材などにも使用されており、耐候性、耐水性、耐油性にも優れています。
鋼材、亜鉛鍍金面、アルミ、モルタル・コンクリートにも塗装可能で、木部との相性が非常に良いです。

シリコン樹脂塗料

塗装膜の表面がガラス質になるため光沢があり、塗装表面が硬いのが特徴です。
塗装膜の膨れや剥がれが少なく、建物の内部結露を防止する効果もあります。
また、防水性、防汚性が高く、耐久性も十分です。
品質に対して価格がお手頃で、屋根・外壁塗装を行う上での経済的な塗料と言えるでしょう。

フッ素樹脂塗料

もともとは一般住宅向けではなく、ビルやマンションなどの長期間塗り替え工事が行われない建物で使用するための塗料です。
光沢感があり汚れにくく、耐候性、耐久性を両立させた高価な塗料です。

雨仕舞いと防水の違い

雨仕舞いは、単純に言うと雨を片づけるという意味です。つまり雨にぬれる場所、雨が降り注ぐ場所などに適した形、材質、配置の順番などによって、その表面や隙間を流れる雨水を適切に処理し、雨もりの発生を防ぐということです。


この「雨仕舞い」とは別に、似たような意味で「防水」という用語もあります。
防水を単純にいうと、水の通らない材料を、特殊な工法で繋ぎ合せながら連続させて、水を漏らさないという意味です。これは、水を溜めておく状況で用いられる工法と考えていいかもしれません。


工事して間もない時は良いですが、メンテナンスはわりと、こまめに必要です。繋ぎ目の工法の精度や、密着性、防水材料の耐用年数などに係わるところが大きく、長期間になればメンテナンスのスパンは短くなります。

防水工事と雨漏り補修工事の違い

防 水工事は決められた施工仕様に基づいて工事を行い雨漏りしないように工事すること。 雨漏りの補修工事は、今ある雨漏りを観察力・推理力・検査力・忍耐力・データベースを駆使して、施工された工事が原因か、経年変化が原因か、設計段階で雨 漏り対策が配慮されていた設計か等、原因を究明して雨漏りを直すこと。 雨漏り工事には防水工事プラスアルファの技術が必要になってきます。 

屋根と耐震性

屋根材ごとの耐震性

トタン →     ◎ 屋根材の中では一番軽量で建物に負担がかからない
スレート →   ○ 軽量で建物に負担がかかりにくい
瓦 →       × 全体的に重く、耐震性が低い
セメント瓦 → × 全体的に重く、耐震性が低い

 

古い基準で建てた住宅は、壁の量が十分でなく、屋根の軽量化が必要な場合があります。室内リフォームをご検討の際は、耐震性をチェックのうえ、必要であれば屋根の葺き替えもご検討ください。


また、新しい基準の住宅でも、屋根を軽くすると、耐力壁の量が少なくでき、間取りの自由度が広がります。柱のない広いリビングなど、屋根リフォームで開放的な暮らしが実現できます。

屋根と太陽光発電

太陽光発電システムは、自然のエネルギーを利用して発電するので、環境にやさしく、光熱費を大幅に節約できます。余った電気は電力会社に売電でき、より効果的に光熱費を節約することができます。イニシャルコストは高めですが、設置の際に補助金を利用できるので、導入しやすくなっています。


太陽光発電システムには、大きく分けて「屋根材一体型」と「屋根置き型」があります。屋根材一体型は、屋根と太陽電池パネルが一体になっているので、新築や屋根の葺き替え時にのみ設置が可能です。屋根置き型は葺き替え時でも、既存の屋根の上にでも設置することができます。葺き替え時に置き型を選ばれる場合は、太陽光発電パネルが上に乗るため、できるだけ軽い屋根材を選ばれることをおすすめします。


既存の屋根に屋根置き型を設置する場合は、ついでに屋根の状態もチェックし、必要であれば補修しておくことをおすすめします。


太陽光発電システムは、さまざまな形の屋根に対応可能です。切り妻屋根は一面で面積が十分取れるので、太陽光発電向きの屋根形状といえます。 陸屋根では架台が必要となります。寄棟屋根の場合は、一面では十分な面積が確保できないため、多面設置になることが多いようです。設置できる屋根の方角は南面が最適です。南面のスペースが不足する場合は東面、西面に合わせて設置してください。発電量は南を100%とした場合、東西それぞれが87%、北は40%になるので、北面は避けてください。


屋根の勾配は30度が理想的ですが、20~40度程度の勾配でも差しつかえありません。太陽電池の重量は、架台も含めて1m2当り20kg程度です。重量的には、既存の屋根に充分設置可能ですが、念のため建物強度をチェックしておいてもよいでしょう。